ナイーブなMEは兼業農家

西オーストラリア州南部で建築とヤギ飼いの兼業農家。自給自足の生活を目指します!

プチ炎上から学んだこと


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こんにちは☀

西オーストラリア州で兼業農家をしております、ナイーブMEです👩‍🌾

 

実は昨年プチ炎上をし、精神的ダメージを受けたことがありました。

炎上の規模としては大きくないですし、他人からすればそれだけ?って感じかもしれませんが、自分の発信したことが意図していなかった方向に向かい、人格を否定されるようなことを言われるのはものすごく怖い経験でした。

と同時に、自分も反省する部分があるなという学びがあったので、ここに記録しておきます。

炎上の発端

情報収集のためのFacebookグループ

私は3年前からガチョウを飼っているのですが、ちゃんとした産卵シーズンは2回しか経験していません。

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ガチョウには解明されていないことが多く、謎の多い動物です。ネット上に情報はありますが、書かれていることと自分のガチョウの行動が違うこともよくあります。

ということで、私はFacebookのグループ『愛ガチョウ倶楽部(仮名)』に加入して情報を集め始めました。

このグループの拠点はアメリカで全て英語ですが、メンバーが3万人超えと多かったのでなにかと有益情報があるだろうと参加していました。

しかし、情報というよりは我が子自慢みたいな感じが多く、ガチョウやアヒルに帽子をかぶせてみたり、いっしょに自撮りしたものを投稿しては、みんなから可愛いー♡とコメントをもらうことに快感を得ている人の多いグループでした。

まぁ、確かに自分が可愛いと思う我が子が世界各国から可愛いと言われれば快感ですよ。私も実際に産まれたてのゴズリングズの写真や動画を投稿して、いろんな人から反応をもらってうれしかったです。

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謎の行動

昨年の8月末が2回目の産卵シーズンだったのですが、1回目とは少し様子が違いました。

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巣の中には卵がすでに8個ほど入っており、そろそろ抱卵し始めるのかというところで、ときおり別のガチョウが巣に座っているガチョウの首に噛み付くのです。噛まれている方はある程度は耐えるのですが、最終的には巣から立ち上がって闘います。闘い終えると噛まれた子が巣に戻ることもあれば、闘っている最中に別の子が巣に座ることもあってカオス状態です。

1回目の産卵シーズンにはこの様子は見られず、初めての光景に驚きました。

これが何度か続いて、私の中ではこのまま放っておいていいのかどうかという疑問が湧いてきました。

噛みつくガチョウを別のエリアへ移動させることもできましたが、それが正解なのかも分かりません。

そもそも、巣に座っているガチョウが毎回同じなのかも、みんな全身真っ白なので見分けがつきません。

まず、どれがオスでメスかも分かりません。

このとき私の中で色んな可能性を考えました。(ガチョウは一夫一妻制です)

  1. 夫が交尾をしたがって嫁に噛みついている(巣に座ってないで俺の相手しろよ~!)
  2. 巣を横取りされた嫁が怒って、勝手に座ているよその嫁に噛みついている。(アンタなんで私の巣に座ってるのよ!)
  3. 嫁の巣をよそものに横取りされて、夫が追い払おうと噛みついている(俺らの巣を横取りするな!)
  4. 噛みつきあう彼らは夫婦で、そもそも自然界では抱卵初期にあるべき姿である
  5. 噛みつきあう彼らはメス同士で、実は毎回違うメスが座っては喧嘩を繰り返している

巣に座っているガチョウに別のガチョウが噛みつくというシーンは普通に考えたらちょっと残酷かもしれませんが、これだけのパターンがあるならば噛みついた子を追い出すのが正解とは限りません。それに、この子にもパートナーがいるかもしれないし。

ヤギ農家としてヤギを飼うなかで、人間が良きと思うことが動物にとって良いことであるとは限らないと学んできました。

ときには動物間でもいじめのようなこともありますが、集団の中で順位を決めて生きる動物としては通らなければならないこともあります。

Facebookグループに聞いてみた

どうすればいいのかという疑問をFacebookグループに聞いてみることにしました。

しかし、この状況を英語でうまく説明できる自信がなかったので、ある日の噛みつきの様子を撮影してそれを投稿しました。

動画には『噛みつかれている子は巣の持ち主だと思うけど、これは通常に見られる光景なのでしょうか?彼らを分けた方がいいのかもしれないけど、巣の奪い合いだとしたら誰が本当の持ち主なのかどうやったら分かるでしょうか?アドバイスをください。』とのコメントを付けました。

すると1時間もしないうちにコメントがたくさん付いたのですが、そのほとんどが私の質問に対するものではなく、可哀そう、心が引きちぎられる、早くケンカを止めて!と見た人の感想でした。

私が聞きたいのはそういうことではなかったし、コメントの返信の言葉も見つからなかったので放置していると、動画回してる場合じゃないだろ!、どういう神経でこんな動画を撮れるんだ、あんたはガチョウを殺す気か!と非難のコメントが続きました。

ときおり、彼らを分けるべきだと冷静にアドバイスをくれる人もいたので、その人には返信を書きました。

しかし新規コメントはバンバン続き、終いにはこんな動画を撮るなんてキチガイだ、恥を知れ、この状況が何か分からないだなんてバカだ、お前にガチョウを飼う資格はない、動物虐待だと炎上し始めてしまいました。

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最初は気にしないでおこうと思っていましたが、Facebookの通知が来るたびに見てしまいだんだん怖くなってきました。

自分はそんなつもりじゃなかったのに責められ続け、終いには人格否定までされてちょっと泣いてしまいました。

そんな私を見て旦那氏は『狭い裏庭スペースでガチョウを飼って、ペットのように洋服着せたりしているような奴らに何が分かる。こっちは自然に近い形で十分なスペースを与えて飼っているんだし、まず土俵が違う。だから気にするな。』と励ましてくれました。

そうだよね!っと一瞬立ち直りましたが、やはり新規の批判コメントを目にするとかなり落ち込んでしまいました。

その度に旦那氏に『クレイジーって言われた』、『魔女って言われた』と逐一報告していたら最初は励ましてくれましたが、余りにもウジウジしている私は旦那氏から一喝されてしまいました。

『SNSに投稿するっていうことは、批判も受ける覚悟が必要なんだよ。アホなコメントしてくる奴は別としても、欲しい答えがもらえなかったからって落ち込むべきではない。結局、本質の見えていないどこの誰かも分からん奴に言われたことなんて本気で捉えるべきでない。それが受け入れられないのならば止めてしまえ。』

ごもっとも。

これを言われたあと、すぐに投稿を削除してグループを退会しました。

このあとも数日間ショックは残りましたが、その後は大丈夫です。

実際にガチョウにしたこと

このあとも噛みつきと喧嘩が絶えななかったので、何名かにアドバイスされたように巣の周りを囲ってみました。

ただ、私の知る限りではガチョウは抱卵中も毎日泳いで、その水分が卵の湿度を保つのですが、巣を囲ってしまうと彼女は池に行くことができません。

そのせいか、昨年は9個中8個孵ったのに、今年は10個中5個しか孵りませんでした。

私からしたらこの数字は悪いものですが、こういう孵化しかさせたことのない人にとったら普通なのかもしれません。

もしかしたら、巣を囲わずに放置していたらそのうち喧嘩はなくなってもっと雛が孵っていたのかもしれませんし、もしくは喧嘩が激しくなって誰かが死んでしまっていたかもしれません。

結局このときは何が正解か分かりませんでした。

だからこそ、経験のある人からアドバイスが欲しかったのです。

このあとにも巣が2つできましたが、1つは最初の巣と2週間違いだったので同じように柵で囲ってしまいましたが、メスは毎日飛んで柵から出ては泳いでおり、5個中4個孵化させることができました。

この学びから自由に泳げる方がいいのではと思い3つめの巣には柵はしませんでしたが、3羽が巣の奪い合いをしながら卵を温めた結果、9個中2個しか孵りませんでした。

来シーズンは柵をしながらも泳げる環境を整えることが必要だということです。

全体を把握することの大切さ

ちょうどこの炎上があった数日後に、Facebookでこんな画像を見かけました。

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これは、右の人は壁の上から全体を見て『晴れ』と言っているのに、左の人は壁の穴から見える水しぶきを見て『雨じゃんか!この嘘つき。私はここから全てが見えているんだよ。』と右の人を嘘つき呼ばわりしている絵です。

でも、実際は晴れの中、貯水タンクの水が漏れている部分だけを見て雨だと勘違いしているのです。実際には晴れなのです。

この絵では全体を見ている人を科学者とし、穴から見ている人はソーシャルメディア(Facebookやツイッター、Youtubeなどインターネット全般)だけを信じている人と表現しています。

この絵を見て自分の身に起きたことに置き換えてみたら、ガチョウの争いだけを見た人は『醜い喧嘩だ!なぜ止めないのだ!?』と批判し、これはガチョウの住んでいる環境を考慮していない発言なのです。

 

この絵を見て妙に納得してしまいました。

というのも、一部の情報で物事を判断するのは良くないということはこれまでも十分わかっていたことでしたが、その状態で相手を侮辱したり嘘つき呼ばわりするような批判は全くを持ってトンチンカンなのです。

このトンチンカンな人は、穴から覗いた世界しか見えていない『視野の狭い人』なだけでなく、『真実が見えていない人』であり、そこに相手への批判があると『勘違いしている哀れな人』になってしまうのです。

これらのことから学んだこと

あの絵を見て、ガチョウの炎上のことは過去の学びの1つとして更に消化されました。

誰もが情報を発信できるこの情報過多の時代、正しい情報を見抜かなければなりません。とは言ってもなかなか難しいので、インターネットやテレビで見た情報をそのまま鵜呑みにしないことが大事だと思います。

そして、SNSで情報発信するならば批判される覚悟も必要。

批判する人は全体を見てから、ポイントを押さえてすべし。

批判する人が全体の見えていないアホだと分かっていても、人格を否定されるような中傷誹謗をされるとかなりショックです。

なので、的を得ない誹謗中傷はダメ!絶対!!