ナイーブなMEは兼業農家

西オーストラリア州南部で建築とヤギ飼いの兼業農家。自給自足の生活を目指します!

【エコ活動】【レシピ】大豆とハーブから作る手作り納豆に成功!~ヨーグルトメーカーなしのエコ作戦~


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こんにちは☀

西オーストラリア州で兼業農家をしております、ナイーブMEです👩‍🌾

 

タイトルそのままですが、大豆からの納豆作りに成功しました!

しかも、納豆菌を使わずにハーブを使って!!

これ、海外で生活している納豆好きからすると大ニュースなのです✰︎

大ニュース過ぎて作り方の前に前置きが長くなるので、今回は目次を挿入してみました。

作り方だけ知りたい方は『納豆の作りに必要なもの』に飛んでください。

日本に住んでいると、納豆なんてスーパーで手ごろに安く買えるものですが、海外に住むと(場所にもよりますが)手に入りにくい高級食材扱いになります。

私の住んでいる環境だと150km先の街で3パック入りで5ドル(425円)です。しかも冷凍されているという💦

そんな高級食材である納豆が、田舎暮らしの私でも思った以上に簡単に作れるのです!

今回【エコ活動】のタグをつけましたが、これはゴミの観点から。

日本で買える納豆のほとんどはパックですが、あの食べた後のゴミの嵩高さもちょっと気になります。そしてだし醤油とカラシの入れ物も合わせると、食べられる量に対してゴミが多い!

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しかもあのパックって発泡スチロールなので、自治体によってはリサイクル出来ないみたいです💦

スーパーなどでよく見かける納豆は発砲スチロール製の容器に入ったもの。この容器は、名古屋市ではプラ製容器包装としてリサイクルされているが、自治体によって取り扱い方法が異なるものの「リサイクルできない」「可燃ごみとして出す」としている地域が多いようだ。リサイクル業者によれば「きれいに洗ったつもりでも納豆菌が残っている場合が多く、リサイクルの妨げになってしまう」ことが、納豆の容器がリサイクルできない大きな理由なのだとか。

特集・なごやエコ最前線「家庭から「脱プラスチック」を始めよう。経木を使った昔ながらの「都納豆」とは?」 | なごやを動かそまいブログ | なごや環境大学 より引用

これを考えると、自分で大豆から納豆が作れたらゴミも減りますよね!

自分で納豆を作るということは環境にも優しく、お財布にも優しいのでエコ活動になるのです。

ということで、納豆が手に入りにくい海外在住者のみならず日本に住んでいる人にもお勧めしたい納豆づくりの様子を紹介します♪

納豆作りに参考にした動画

納豆作りに興味を持たせてくれたのはこちらの動画です。

youtu.be

このマナティーさんは私と同じく西オーストラリア州の田舎に住んでおられ、彼女の挑戦はいつも私をやる気にさせてくれています。

都会のキラキラと洗練された情報よりも、彼女の発する情報の方が私にはリアルなのです!

彼女に影響されて買ったものや作ったものはけっこうあります。実は以前紹介した固形シャンプーも彼女の影響アリです。

ということで、今回も彼女の動画に触発されました。

今回はハーブで作る納豆だけをやってみたかったので、他のサイトも見たりして色んなところから情報を摘まんできました。

そのなかで私がやってみた方法を紹介したいと思います。

なぜ、ハーブから納豆が???

作り方の前に、ハーブから納豆ができるとはどういうことなのかを軽く説明しておきます。

納豆とは・・・

納豆とは、「煮た大豆の表面に納豆菌が増殖し、『納豆の糸』といわれる独特な粘質物ができるとともに、納豆特有の風味を生じた食品」と言えると思います。納豆菌は増殖するときに、大豆のタンパク質を分解し吸収しやすくするとともに、各種ビタミンや酵素類などを作り出し、栄養に富んだ食品にします。

全国納豆協同組合連合会 納豆PRセンター より引用

日本で食べる納豆は、藁から分離させた納豆菌を大豆にふりかけて発酵させています。その工程は、上で引用しました納豆PRセンターの 納豆ができるまで から写真付きで見ることができます。

で、なぜハーブから納豆ができるのかですが、納豆菌は枯草菌の一種なのです。

では、枯草菌とは・・・

枯草菌こそうきんBacillus subtilis)は、土壌や植物に普遍的に存在し、反芻動物やヒトの胃腸管に存在するグラム陽性カタラーゼ陽性の細菌である。

枯草菌 - Wikipedia より引用

なんか難しそうですが、要するに植物に付いている細菌のことで、これはほとんどの植物についているそうです。

日本の納豆が藁の枯草菌にこだわっているだけで、べつに他の植物の枯草菌を使っても納豆ができるということなのです!

では、なぜハーブにこだわるのか。

それは、インターネット上にハーブでの作り方が溢れているからです。

また、スーパーで手に入りやすいですし、庭や植木鉢で育てている人も多いでしょうし、のちのち納豆の中に混入してもハーブなら食べても問題ないですしね。

しかし、どうやらけっこうどんな植物の葉っぱからでも納豆はできるようです。

今回はこの情報を知らず、作る直前に『ビワの葉』がいいらしいという情報を入手したので、バジル・パセリ・ローズマリー・ビワの葉の4種類で作ってみました!

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納豆作りに必要なもの

今回は4パック作りましたが、各パックを2回に分けて食べたこともあったので計6食分でした。

せっかくなので、今回は大豆はオーガニックショップから購入(100gで1ドル、約85円)、ハーブ類は全て庭から採れたこちらも無農薬のものを使用。

そして、作る工程では環境にもお財布にもエコな方法を選択しました~♪

材料

  • 乾燥大豆:250g
  • ハーブ:私が使用したのはバジル、パセリ、ローズマリー、ビワの葉をそれぞれ片手で握るほど

 

道具

  • 納豆を入れる容器(できれば透明)
  • 蒸し器
  • お玉
  • ラップ
  • つまようじ
  • クーラーボックス、または発泡スチロール箱
  • 湯たんぽ
  • バスタオル
  • あれば温度計

納豆の作り方

①大豆を水に一晩漬ける

大豆を米研ぎと同じ感じで2,3回洗い、大豆重さの3倍以上の水に浸して12時間以上放置。

この放置時間については情報が錯綜していますが、長い方が大豆に火が通りやすいと聞いたので私は22時間漬けました。

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左)ビフォー           右)アフター

②大豆を蒸す

茹でてもいいみたいですが、蒸す方が大豆がふっくらするらしいです。

そして我が家は日中はソーラーパワーがあるので、ガスより電気を使った方がお得なのです♪

ということで、電気鍋の上に蒸し器をセットして蒸しました。

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大豆が指で潰れるくらいまで蒸す必要があります。この時間はなんと2~3時間と言われています!

途中で指で潰そうとすると大豆がツルっとどっかに飛んでいってしまうことが何度があり、とりあえず食べてみて枝豆のような食感だったので私は待てずに2時間で終了しました。

③クーラーボックスの中を保温

大豆を蒸している間にクーラーボックスの中を保温しておきます。適温は40~42℃。

私はクーラーボックスの中にバスタオルを敷いて、湯たんぽを2個入れました。

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納豆の準備が整ったらすぐに発酵できるように、クーラーボックスの蓋をして保温しておきます。

④大豆が触れるものを全て熱湯消毒

容器とお玉、大豆に触れないつまようじまでも熱湯消毒しました。

あと、ハーブ類はザルに入れて熱湯をかけました。

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枯草菌は高温でも死なないので、他の雑菌を消毒するために熱湯をかけました。なんたって、庭の無農薬のハーブたちなので雑菌いそうですからね💦

熱湯をかけるとハーブの色が黒く変色することがありますが問題ありません。ハーブの香りが納豆に移ることはそうそうないので、香りは気にしなくて大丈夫です。

強いて言うならば、ローズマリーがほんのりローズマリーの香りがしたような感じでしたが、ハーブの味はしないものと思ってください。

※大豆が温かいうちに容器に詰める必要があるので、この作業は大豆の火を止めてから手際よく5分以内にやりましょう。

⑤大豆とハーブを容器に詰める

消毒が済んだらここから手早く作業です!

❶容器の底にハーブを敷く

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右端のビワの葉では、葉の裏面が大豆と接した方が良いらしいので裏向きに置きました。他のハーブは特に気にしていません。

❷大豆を2~3段敷く

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大豆2~3段に対してハーブを1レイヤー敷くイメージらしいです。その確認のために、容器は透明な方が分かりやすいです。

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❸ハーブを敷く

大豆の上にハーブを敷く。

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ビワの葉はやはり裏面が大豆に接するように置きました。

もっと大豆がある場合は、ハーブの上に大豆2~3段、ハーブという感じで繰り返せばいいようです。

⑥容器をラップなどで蓋をする

穴あきラップをする人もいれば、キッチンペーパーをそっと置くだけ、ばっちり蓋を閉める人など色々なので今回は3パターンやってみました。

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Ⓐキッチンペーパー

キッチンペーパーをふわっと乗せて、真ん中を紐で固定。

Ⓑ穴あきラップで密着

サランラップをして、つまようじでたくさん穴を開け、そのラップをハーブと大豆に密着させる。

スーパーで買った納豆パックの中身みたいな感じです。

Ⓒ穴あきラップをふんわり

やり方はⒷと同じですが、ラップは密着させずにふんわりしただけ。というのも、これはビワの葉なので密着のさせようがありませんでした。

この3つどの方法にしても共通しているのは、空気には触れさすということ。

枯草菌の繁殖には空気が必要らしいので、蓋をばっちり閉めるのはダメかなと思いました。どなたかの動画で蓋をしていましたが、その場合は時々蓋を開けて中身を確認することで空気に触れさすとのことでした。

⑦大豆を24~48時間発酵させる

保温しておいたクーラーボックスに大豆の入った容器を入れます。

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バスタオルを被せて、スペースの問題上温度計はバスタオルの上に。

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これで蓋をして、こちら冬ですので薪ストーブの横に置きました!

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時おり温度計をチェックしましたが、薪ストーブが良かったのかお湯の交換は10時間毎で大丈夫でした👍

温度計がない場合は、クーラーボックスに手を突っ込んでほんわり暖かい状態を保ってください。

発酵時間も短い人で12時間、長くて48時間という感じだったので、様子を見ながら発酵を進めました。

上手く発酵ができている証拠は、大豆の表面に白い糸のようなものがでてきたらいいようです。

★発酵開始から24時間後

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こちら↑はキッチンペーパーのやつですが、ほぼ何も起きておらず。

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密着のやつ↑↓は少し白くなっているところが!

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そしてビワの葉↓は大豆が隠れているので謎。

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まだ発酵を続けました。

★発酵開始から36時間後

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全体的に白い糸のようなものが見えて発酵が進んでいます!

このとき夜11時だったので、発酵を続けました。

★発酵開始から47時間後

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ラップをめくると糸が引いていたので、これにてクーラーボックスでの発酵終了!

ちなみに、この発酵ではエコな方法としてクーラーボックスと湯たんぽ、薪ストーブを使いましたが、ヨーグルトメーカーや低温設定のできるオーブンを使うと簡単なようです。

他の保温方法としては炊飯器を使ったり、湯船に浮かせる、ホットカーペットに置く、日向に停めた車内に置くなどもあるそうなので、気になる方はご自分で検索してみてください。

⑧冷蔵庫で1~2日間二次発酵

ここで食べてもいいのですが、冷蔵庫で寝かせた方がしっかり発酵が進みます。

冷蔵庫の中が臭くなったら困るので、蓋をして冷蔵庫で寝かせます。

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ここでハーブを取り除く人もいますが、私は食べるときにやればいいやということで放置しました。

⑨完成!

ローズマリーを取り除こうもボロボロになってしまったので、取れないぶんは一緒に混ぜ込んでみました!

冷蔵庫で33時間寝かせた納豆を混ぜたらこんな感じ♪

旦那氏が臭い臭い(stinky)とうるさいですが、正直スーパーで買った納豆よりは臭いはきつくありません。

ダシ醤油が必要な場合はマナティーさんの動画で紹介されていますが、

  • 醤油:大さじ1
  • みりん:大さじ1/2
  • 水:大さじ1
  • だしの素:小さじ1/2

を混ぜたらできます。この分量で、大豆250g分の納豆に対して余るくらいです。

これを少量混ぜて食べましたが、おいしー!!

大豆の味がしっかりします。

ただ、大豆が少し硬かったので長めに蒸した方がよさそう。

結果的に全て食べ切るのに5日かかりましたが、冷蔵庫に3日以上入れたものは更に粘りが強く、大豆も柔らかくなっていました!

これは冷蔵庫に長く入れたせいなのか(すなわち発酵期間が長い)、ハーブが違うもの(ビワの葉とバジル)だからなのかははっきりとは分かりません。

とにかく、初めてにしては

大・成・功✌

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気になる容器への蓋の方法

今回は3パターンでやってみましたが、違いとしては以下の通りになります。

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Ⓐキッチンペーパー

明らかに大豆が乾燥して、表面が硬くなった。

→もうやることはないでしょう

Ⓑ穴あきラップで密着

様子見でラップを剥がすと粘りが見えるので、発酵具合が分かりやすい。

→今後もやりたいけど、ラップのゴミが気になる

Ⓒ穴あきラップをふんわり

ビワの葉が大豆を覆っているので意味ある?

→普通に容器の蓋をしてもいいかも

反省と考察、まとめ

長くなったので作り方を簡単にまとめると、

  1. 大豆を浸水(12~24時間)
  2. 大豆を蒸す(2~3時間)
  3. 大豆とハーブを容器に詰める
  4. 40~42℃で発酵(12~48時間)
  5. 冷蔵庫で2次発酵(24~48時間)
  6. 完成!!

という流れで、早くて浸水から3日で食べられます。

今回とりあえずやってみて気づいたこと、そして次回に活かしたいことは・・・

  • 大豆は指でちゃんと潰せるくらいにもう少し長めに蒸す
  • 今回使ったハーブ(バジル、パセリ、ローズマリー、ビワの葉)では特に味の違いはなかったので、その時にたくさん採れるものを使えばいい
  • ハーブにこだわらず他の植物の葉を使ってみる
  • 容器への蓋はゴミ削減のためできたらラップは使いたくないので、新たな策を検討
  • 筒型の長めの入れ物で作ってみたい
  • 冷蔵庫での二次発酵は長い方が粘りが出るので焦らず待つ

以上!!

いつ次回挑戦するかは未定ですが、またその時はブログに記録を残そうと思います。

 

長くなりましたが、私の初納豆作りの様子でした。

興味のある方は是非挑戦してみてください♪