こんにちは☀
西オーストラリア州で兼業農家をしております、ナイーブMEです👩🌾
オーストラリアは毒ヘビが多く生息することで有名ですが、そんな身近なものではないでしょ~と思われるかもしれません。
しかし、私の住むエリアでは顔なじみレベルのお馴染みさん。
地域によっては見られるヘビの種類が違いますが、私の住むエリアに出没するヘビは全部毒ヘビです!
もっとも多く見られるのがタイガースネークという猛毒のもの。
どれだけ猛毒かというと・・・
本種の持つ毒の人に対する致死量は0.6mgだが、タイガースネークは一咬みで26.2mgを注入する。この毒には出血毒と神経毒が両方含まれていて、咬まれた人の毒を吸い出す行為さえ危険とされる(但し、毒蛇に噛まれた傷から毒を吸い出す行為自体が危険な行為である。また、毒は元々たんぱく質なので飲み込む分には害はない)。追い詰めたり攻撃しなければ人間に対して攻撃することは殆どないが、咬まれた場合の致死率は未治療なら40〜60%と極めて高く、2-3時間で死に至る事もある。
危険な毒蛇が多く生息しているオーストラリアでは危険な毒蛇の順位付けが行われているが、タイガースネークはその第一位となっている。
この毒ヘビが夏のピーク時になると週1回ペースで家の周りで目撃されます。
こちらから攻撃的なことをしなければ何も起きませんが、知らずに近くを通ったときなんて心臓がバクバクします。
そのため、家の周りの芝は常に短くかって地面に物を置かないようにしてとにかく死角を作らないようにしています。
また、どんなにクソ暑い日でも長ズボンに靴をしっかり履いて肌の露出を避けます。
このように人間は工夫できますが、困ったのが動物たち。毎年ヤギやニワトリが何匹か噛み殺されています。
過去に旦那氏が飼っていた犬2匹もヘビによって死んでしまっています。
そして、なんと言っても一番の心配は愛犬タロウ!
ヘビなんて形も動きもおもちゃとして最適。
しかし、噛まれたら終わりです。
もし犬が噛まれた場合は、すぐさま獣医へ連れて行き抗毒血清を打てば(約10万円)助かる確率は上がりますが、咬まれた箇所や深さによっては5分で死んでしまう子もいるそうです。
どんなに遅くても1時間以内に血清を打たないといけませんが、我が家から最寄り獣医は1時間半の距離。
つまり、何がなんでもタロウはヘビに咬まれてはならないのです。
ということで、タロウにヘビを避けるトレーニングをしてみました!
【失敗】自己流ヘビ避けトレーニング!
先に結果だけ言うと、うまくできず最終的にはプロにお願いしました。
何がうまくいかなかったのかを参考にしてもらえたらいいなと思って記事にします。
プロのトレーニングについては次回記事に書く予定です。
トレーニングアイテム
❶トレーニングカラー
電気ショックを与えられる首輪で、Eカラーとも呼ばれます。
愛犬家のキャンプ客から勧められたものと同じものを購入しました。
これはアメリカのブランドで、電気ショックは7段階レベル、バイブレーションのみ、電子音のみの使用可能。電気ショックとバイブレーションは単発、または最大10秒間連続で与え続けることができます。
コントローラーが効く距離はモデルによって違いますが、私たちは300ヤード(約270m)のものを購入。
防水加工もされているので、雨で濡れるどころか水中でも使用可能です。
色んなモデルがあるので興味のある人はSportDOGのHPをご覧ください。
Dog Training Collars - Hunting Dogs, Gun Dogs, Sporting Dog
ちなみに、この本家のHPからはアメリカ国内しか発送してくれないようで、日本から買うとなるとこんな感じになります⬇
値段的に一番フェアなのはヤフーショッピングです。
世の中には安いものもあると思いますが、愛犬に電気ショックを与えるものなので、ちゃんとしたものを選ぶことをおすすめします。
❷オモチャのヘビ
ゴム製のヘビ。
できるだけタイガースネークに似たものを購入。
❸釣り糸
ヘビを動かすためのもの。
トレーニングの様子
❶トレーニングカラーの装着
まずはトレーニングカラーの装着。
普段タロウは首輪をしていないので、ベルト式のこれにはちょっとてこずりました。
この2つの電極が喉にしっかり当たらないと電気が流れませんが、締めすぎもダメ。説明書には指が1本ズポズポ通るくらいってなっています。
タロウのように毛深い犬種はここを誤ると上手く電気が流れず失敗につながります。
❷電気ショックレベルの決定
次に犬に適した電気ショックのレベルを探します。
トレーニングカラーは普通のしつけに使うものなので犬の耳がピクっと動く程度がちょうど良いとのことですが、毒ヘビトレーニングには恐怖心をうえつけるために キャイーン!と鳴くくらいがいいようです。
実はこれが難しい。
何が難しいって、愛犬に痛みを与えるボタンを押すことに躊躇ってしまうからです。
まぁ、それはそれは色々あったのですがタロウにはレベル4がいいということになりました。
色々な部分を書くと長くなるので、これもいつか別記事で紹介したいと思います。
❸オモチャヘビを仕掛ける
オモチャのヘビの首に釣り糸を結びつけて、タロウからは分からないように動かす練習をします。
もちろん練習はタロウに見せてはダメ。
ベランダの柱を支点にして、ヘビのある場所とは違うところから動かしてみました。
❹トレーニング開始!
※トレーニング中は必死すぎて写真を撮る余裕はありません⚠
ヘビの準備ができたらトレーニングカラーを着けたタロウを連れてきます。
いつものようにボール投げをしたりして遊んで、何気なくヘビの近くに誘導。
私たちのイメトレでは、
近くにきたらヘビを動かして興味を引く
⬇
タロウが追いかけたり匂いを嗅ぐなど興味を持ったら電気ショックを与える
⬇
これで二度と近づかなくなる!
というものでしたが、現実はオモチャのヘビには興味なし。
というか、なんか勝手に動く長いものが怖いようで既に避けており、私たちに走ってきました。
実は電気ショックレベルの決定のときの痛みから、トレーニングカラーを付けていること自体に恐怖を感じてしまっており、ヘビトレーニングとは違う部分で恐怖心が芽生えてしまったのです。
この点もまた別記事で詳しく書きますね。
こんな感じでトレーニングは全く成立せず。
❹本物のタイガースネークを使用!
それから数週間後に旦那が瀕死のタイガースネークを連れてきて同じような流れでトレーニングしてみました。
※どこで見つけてきたかはご想像にお任せします。
この頃にはトレーニングカラーに対する恐怖心は薄れていたので、ちゃんとできるかも!という期待がありました。
オモチャが本物になっただけで、瀕死状態で動かないので釣り糸は使用します。ヘビは自ら動かないものの、今回は匂いがあるので興味は持つはず。
旦那がヘビを操作し、私が電気ショックを与える役になりました。
しかし大失敗。
失敗の原因は私です。
トレーニング中、私の心臓はバクバク。いくら瀕死の毒ヘビとは言え、最後の力を振り絞って噛まれたら終わりですからね。
ということを考えていたら、タロウがヘビの存在にも気づいておらず近くを通ったというだけで電気ショックを与えてしまいました。
これにてタロウはまたヘビとは関係ないところでパニック。
久しぶりに電気ショックを受けたタロウはオシッコちびり状態で、その後のトレーニングは続行不可能。
その日は抱っこを3時間連続でして謝り慰めましたが、数日間はベランダに出ることも拒んでいました。
別日にもう一度だけ別の瀕死ヘビを連れてきてトレーニングしましたが、そのときは私がヘビを動かして旦那氏が電気ショックを与える役にしました。
さすが旦那氏、見事なタイミングで電気ショックを与えることができました。
このあとには芝の上だけでなくベランダの上にヘビを設置してやってみましたが、見事避けるようにはなりました。
旦那氏としてはまぐれではなく本当に避けるようになったのか確認のためにもっとやりたいとのことでしたが、私はタロウにショックを与えることが精神的に耐えられず、もうこれ以上自分たちではやりたくないと拒否してトレーニング終了。
これらの経験より、愛犬を愛する飼い主が自分たちの手で電気ショックを与えるのは精神健康上良くないということがよく分かりました。
旦那氏には、『電気ショックは可哀想だけどこれを学ばないと死んじゃうんだよ。これをやるのとやらないのはどっちが親切なんだい?』と言われましたが、このトレーニングのプロがいることを知っていたので、プロにお願いすることにしました。
プロのトレーニングの様子は次回記事にします!