こんにちは☀
西オーストラリア州で兼業農家をしております、ナイーブMEです👩🌾
うちは建築業とヤギ農家の兼業ですが、現在150匹のヤギがいます。
私がここに来て5年になりますが、今が1番多いです。これからもまだまだ増える予定🐐
今シーズンは9月から今日までに約40匹の子ヤギが生まれましたが、現在まで生き残ったのは34匹です。
母子ともに助からなかったケースや死産、生まれた時から病弱、外敵に拐われたり襲われたりと数が多ければトラブルの数もそれなりにあります。
私もまだまだヤギについて勉強中ですが、今シーズン見ていて、ヤギのおっぱいについてあれこれ語りたくなりました!
ということで、今回はヤギのおっぱい事情です。
動物のお乳と乳首
まずは動物のお乳についてざっくりした知識。
言うまでもなく、哺乳類は母乳で育つのでの母親にはお乳があります。
ヤギの場合はお乳は下半身に近い方に付いています。
一般的なイメージだと牛と似たような感じです。
牛と違うところは乳首の数。牛にはそれぞれの乳首がしっかり独立して4つありますが、ヤギは基本的に2つです。
こちらは牛のお乳↓
ヤギのお乳↓
以前ツイッターでヤギ乳について呟いたら、犬とはちがうんですねと言われたことがあります。
犬は犬の乳首の数はいくつある?乳首の数だけ赤ちゃんが生まれてくる可能性があるって本当? | mofmoによると縦長に10個くらいあるそうです↓
豚もこんな感じですが、それに合わせて子どもの出産数も違います。
品種にもよりますが一般的に犬や豚は一度に5~8匹ほど産みますが、ヤギは1~3匹です。
犬や豚はお乳の位置と子どもの数の関係で寝そべって授乳しますが、ヤギは立った状態で授乳します。
そう考えると、ぴったりでなくとも乳首の数に合わせて子どもは産まれてくるようです。
ヤギの乳首の形
先ほど言いましたようにヤギの乳首はたいてい2つですが、たまにそれ以上あることがあります。
こんな感じで繋がった乳首が左右に2個ずつあったり、
牛のようにしっかりとした乳首が片方に2個あったり、
こんな立体的に4つあったりします。
しかし乳首が4つあったとしてもお乳がしっかり出てくるメイン乳首はたいてい2つ、もしくは1つだったりします。
子ヤギの生命線である母乳
母乳は子ヤギの生命線です。産まれて2ヶ月は母乳メインで育つので、母乳が飲めないと基本的に生きていけません。
早い子で産まれて15分以内に立って母乳を飲み始め、遅くても2時間以内には飲み始めないと死亡率が高くなります。
出産時の手伝いでもですが、母子関係を築き上げるために基本的に私たちが手伝うのは最小限です。
私たちが手を貸しすぎると母ヤギが子ヤギを拒否してしまい、そうなると子ヤギは生きていけません。
とにかく出産直後の初授乳は、何がなんでも親子で解決してほしいのです。
母ヤギの抱えるお乳トラブル
幸い、これまで母ヤギに拒まれた子ヤギは見たことがありません。
しかし、お乳にまつわるトラブルはいくつかあります。
❶お乳が出にくい
全く母乳の出ない母ヤギに出会ったことはありませんが、母乳が出にくく子ヤギの吸いだけでは母乳が出てこないことがあります。その場合は私たちが手で絞ってあげることで母乳の出がよくなることも。
❷縦長おっぱい
たまにいるのがおっぱいが縦に垂れ下がっている母ヤギ。
乳首の位置が低すぎて子ヤギが飲めず、もしくは別の高めの乳首から吸うものの出てくる量が少ない場合があります。
子ヤギの飲むペースが母乳の生産ペースに追いつかないとお乳が垂れ下がっていく一方で、一番下のメイン乳首から子ヤギが飲めるようにブラジャーみたいなものを作ったこともあります。
例えばこの下の写真で子ヤギはお乳を上の乳首から飲んでいますが、メイン乳首は黄色い矢印の下の乳首です。
この母ヤギのお乳の位置を上げるためにブラジャーを作ったらこんなことになりました。
これは一時の助けにはなりましたが、最終的には双子のうち1匹は低い乳首から飲むコツを得て、もう一方は上手く飲むことができずに死んでしまいました。
❸母乳が少ない
母ヤギの母乳がもとから少ない場合があります。
この母ヤギには子ヤギ1匹ですが、この子は他の子に比べて成長が遅いです。
❹乳首が足りない
満足に母乳が出る乳首が2つなのに3つ子が産まれるとこのケースです。
上の写真では3匹が同時に飲んでいるように見えますが、1匹は実は飲めていません。この3つ子は生後1ヶ月経ちますが、1匹だけ明らかに小さいです。
また、双子なのに機能する乳首が1つの場合も同じ問題が起こります。
このように母ヤギのお乳トラブルは子ヤギの生命に関わります。
この問題を解決するのためにしているのが、私たちによる哺乳瓶での母乳の授乳です。
これについては長くなるので、続きは次の記事に書くとします。