こんにちは☀
西オーストラリア州で兼業農家をしております、ナイーブMEです👩🌾
以前の記事で、オーストラリアの薪ストーブと薪事情について紹介しました。
この記事内にも書いているのですが、我が家はファーム内の木を薪にしているので、薪を買ったことがありません。
今回は我が家の薪作りの様子を紹介します。
世間の薪作り
その前に、世間一般の薪作りをみておきましょう。
Googleで『薪の作り方』で検索したら最初にでてきたサイト薪の作り方 | 初心者の為の薪情報の集め方からの薪の作り方に、とても丁寧に解説されていました。
このサイトによるとこんな流れになります↓
❶ 薪情報を入手する
どこで入手できるかの情報収集から始まるようです!
立木を切る・・・場合によっては地面から生えている木を切り倒すこともある。
❷木を運びやすい様に切る
車に載るようなサイズに切る。
❸薪にする木を運搬する
少しでも多く運搬できるよう、車のサイズに合わせて積む木の向きを考えないといけません。
❹玉切り
薪を割る前に、丸太をぶつ切りにする。
❺薪割り
玉切りのままでは大き過ぎますし乾燥にも時間がかかり、薪は表面積が大きい方がよく燃えるので、斧もしくは機械で割る。
❻薪を乾かす
乾燥していないと燃えません。含水率20%以下が理想らしく、一般的に1年6ヶ月の乾燥期間が必要だそうです。
どの作業も力仕事で手間がかかり、何より乾燥させるのに最も時間がかかることが分かります。
これに比べて我が家の薪作りは、めっちゃ簡単です!
我が家の薪作り!
我がファームには木が生え放題です。
そのため情報収集や搬入、乾燥などのややこしい作業の手間を一気に省けます。
うちに生えている木はイェイト(Yate)というユーカリの一種で、これはオーストラリアの一般的なハードウッドよりさらに硬い木になります。
❶乾燥済の木のあることろまでバケツ付き重機で行く
とにかく森のような林のような場所がたくさんあるので、切りたい木は選び放題です。
薪に適しているのは『水分を含んでいない乾燥したもの』すなわち『死んだ木』を選びます。死んだ状態で立っている木はいつ倒れてくるか分からないので危険なため、家やフェンス回りにある死んだ木は薪にしなくても気付いたときには切り倒します。
これは家の真横にあった木が死んでいたので、家にダメージを与える前に切り倒したときのもの↓
【シャベルカーの使い方】
— 兼業農家👩🌾ナイーブME in 🇦🇺 (@kengyonouka) 2020年5月27日
穴掘り以外の使い方としては『なぎ倒し』があります👍
チェーンソーは旦那、私がシャベルカー操作。って言っても、私はレバーを動かすだけですが🤣ここまでのセッティングはもちろん旦那がやりましたよ🤭#オーストラリア #田舎暮らし #シャベルカー #ユンボ #重機 pic.twitter.com/beIidUh2uK
また、このようにファーム内の車道に倒れている木なんかも退かす前に薪にしちゃいます↓
死んだ木の見つけ方は、葉っぱが全体的に枯れていたり無いものが特徴です。木の皮もたいがい剥がれています。
部分的に死んでいるやつだと分かりやすいかな?
先ほどの動画でも葉のついていない木を倒しています。
※ユーカリは一年中緑の葉っぱが付いているものなので、判断しやすいです。
この死んだ木を薪にすることで、乾燥させる手間と時間を省くことができます👍
その現場へはバケツ付き重機で向い、切った薪はバケツへ投げ込み、そのまま薪倉庫まで持ち帰るので搬入の心配もありません👍
❷欲しい薪のサイズを玉切りにする
とにかく木の多い我が家では死んだ木も多いので、好きなサイズも選びたい放題です。
寝る前に使う用の巨大なものから、スタート用の小さいものまでサイズは色々必要ですが、木を丸ごと1本切ると必要サイズは網羅できます。
これで、あとから薪割りをする手間を省くことができます👍
ちなみに、薪割りをした方が薪の表面積が大きく燃えやすいということですが、私たちの使っている木はかなり乾燥しており、そのうえイェイトはかなり密度の高い木で高い熱量を発生させるため割らなくても特に問題はありません。(割ったこともありません)
❸玉切りの薪をバケツに入れる
旦那氏がチェーンソーで切っている間は、私は乾燥した枝拾いをしています。これは、火起こしの時にあると便利👍
切り終えたら、ふたりで一気にバケツに入れます。
重機が小さめなときは綺麗に並べて少しでも多く入れて
大きい重機のときは適当に放り投げるだけ。
薪の残量やロケーションによって使う重機が違います。
❹薪倉庫に薪を入れる
手伝ってくれる人がいたり、夏場など薪をあまり使わない時期だと倉庫内にキレイに並べます。
しかし真冬の今では、重機のバケツをひっくり返すだけの大雑把。
以上が我が家の薪作りの様子です!
とっても簡単でしょ♪
この薪の山から毎日必要な分を荷台に入れて家の裏口まで運んで使っています。
とても簡単な薪作りですが、我が家では冬の寒い日だと24時間、普通の日でも16時間連続で薪ストーブを稼働させています。それプラス給湯器も薪で沸かすタイプなので、薪の使用量は一般家庭よりは多いですので、このくらい簡単じゃないとやってられません。
大きめの重機のバケツ一杯で4週間持つか持たないくらいなので、基本的に薪作りは2カ月に3回くらいのペースでやっています。
薪と聞くと、森林伐採をして薪を燃やすことで二酸化炭素を排出するイメージがあるかもしれませんが、実は健康な木を切ることはなく、不必要な木を切り倒す作業は倒木の予防だけでなくブッシュファイヤーへの予防策ともなるので、私たちの薪作りは一石二鳥でもあります。
『死んだ木=燃えやすい木』なので、これらの木はファイヤーシーズンの前に野焼きで焼き払われます。だったら、薪として生活に役立ってもらえるとありがたい存在です。
死んだ木は甦りませんが、種子をあちこちにばら蒔いて果てているので、次々と新しい木は生えてきています。
これも自然サイクルの一つなので、私たちの薪作りはサステイナブル(持続可能)なものだと言えます。
自然の中で生きていくということは、自然の理にかなった生活をしないといつか途絶えてしまうものなんだろうな・・・