こんにちは☀
西オーストラリア州で兼業農家をしております、ナイーブMEです👩🌾
ついに待ちに待ったオータムブレイクが来ました!
オータムブレイクとは冬の知らせを届けてくれてるまとまった雨のことを言います。
これ、ファーマーにはものすごく重要で、これを狙って種まきをしたりします。なにせ、オーストラリアでは多くのファーマーは水やりなんてできませんから。雨がものすごく大事なんです。
うちは現在特に作物を育てていませんが、芝を再生させるためにこのオータムブレイクをずーーーーーーーーーっと待ちわびていました。
他州に比べたら小さなブレイクですが、ここずっと乾燥しまくっていたのでとてもうれしいです🙂
ブッシュファイヤーの傷跡
2018年12月にブッシュファイヤーに遭ってしまいましたが、その後も雨が少なくて困っていました。
私の人生で3ヶ月間雨が降らなかったのは初めてで、その感動を詩に書いたこともありました。
このエリアは晩秋の5月~9月が雨季なのですが、2019年はびっくりするほど雨が少ないシーズンで、ブッシュファイヤーの傷跡が癒せないまま2020年を迎えました。
ここで言う傷跡というのはブッシュファイヤーで焼かれた土地ではなく、消火のために削られた土地(ファイヤーブレイク)のことです。火が燃え広がらないようブルドーザーなどの重機で地面を削るのですが、これが必要以上になされてしまい、ヤギたちが食べる芝がなくなってしまったのです。
芝がなくなっただけでなく、むき出しの大地は風にあおられ埃となり、下手したら砂漠化へつながります。
これを防ぐために芝の復活が早急に必要でした。
芝の復活に必要なものは水。
手の届く範囲はスプリンクラーで水やりをしましたが、私たちが復活させたい面積は40ヘクタール。100m四方が40個分です。うちには地下水がありますが、それでもすべてをスプリンクラーで賄うのは不可能です。
とにかく雨を待つしかありません。
しかし2019年の雨季は大外れで、ついには我が家自慢の湖が空になりました。
上の記事に書いていますが、空になった湖からはピート(泥炭)を採取していました。ピートとは天然肥料のことで、これを乾いた大地に撒いて水をやって芝を蘇らせるというのが旦那氏の計画です。
ピート採掘は湖が空で乾ききったときにしかできないので、いつ雨が降ってもいいようにと毎日のように時間を見つけてはピート採取に勤しみましたが、結局湖が空になった11月から4月末まで大した雨が降らず、予定以上の3200トンを採取しました。
雨を期待してピートを撒く!
オータムブレイク前にピートを撒いてしまわないといけませんが、早すぎても風に飛ばされてしまうのでタイミングが大事。通常オータムブレイクは4月に入ると始まるので、3月から一気にトラクターで撒き始めました。
でも、肝心の雨が降らない。。。
4月なんて雨が降った日はたったの4日間。しかも合計で10ミリ以下。
東海岸ではオータムブレイクが始まったということを聞きましたが、こちらは全く。
スプリンクラーが届く範囲は順調に芝が育ちましたが、それ以外はただの薄茶色。
定期的に雨の降る日本では芝がどれだけ水に反応するか想像しにくいかと思いますが、上の写真を見れば一目瞭然かと思います。
手前の緑がスプリンクラーが届く範囲、それ以降の薄茶色エリアには届きません。
定期的な水やりをすれば緑は生えるんです。
ピート撒きは風速や風向きも重要なため毎日できるものでもなく、4月末でも終わっていなかったので、きっとそのせいだと言い聞かせて雨を待ちました。
そしてついに5月5日より大雨がやってきました!!この日だけで10ミリ!!!
この日以降も毎日少しずつですが雨が降っており、今日までの1週間で21ミリの雨が降りました。
これでちょっと一息つけます。
旦那氏の努力が報われて、放牧エリアが緑でフサフサになりますように😊
ブッシュファイヤーで焼けた傷跡の現在の様子
ブッシュファイヤーで焼けた部分は少しづつ緑が生えてきています。
2019年3月
1年後の2020年3月
木は元には戻りませんが、地面から緑が生えてきています!!
これを見る限り、天災より人災の方が癒すのは難しいということですかね。。。