西オーストラリア州で兼業農家をしておりますナイーブMEです👩🌾🌿
前回、『ワークエクスチェンジのススメ』について書きました。ワークエクスチェンジについて知りたい人は、こちらを読んでください。
今日は、私の体験した3件のhelp xについて紹介したいと思います。
まず、はじめに『 help x 』について確認。
こちらホームページです。
helpx とは・・・
①ファームステイ(オーガニックとは限りません)やホームステイ、B&B、ホステル、なんならボートセーリングなどのお手伝いをするヘルパーに、ホストが食事と宿を提供する。すなわち、労働力と食事・宿の交換で成り立ちます。
②ローカルな体験をしたいという海外を旅する人に、文化交流を提供するもの。
1日4時間の労働に対して、食事と宿を与えるのが典型的パターン。
③ただし、2時間労働のみで宿だけ提供するから、食事は自分でなんとかしてね。といったことも、ホストによってはありえる。
とにかく、ホストによって条件は色々です!!
ホームページをご覧になれば、ことあとも長々と続きますが、大事なのは上に挙げた①~③。
条件はホストによってマチマチだけど、help xでは金銭が発生しないので、ガチ労働であってはならないのです。
文化交流の場にならないといけないのです!
私の体験した3件はそれぞれ違っていて、たくさんの経験をすることができました!
1件目 : オーガニックファーム
場所: ブリスベンから電車→バス→車で約3時間
期間: 4月末から4週間
面積: 2.5 ha (東京ドームの半分)
人数: 1,2人
形態: オーガニックファーム
1件目にして大当たり!!と思えた初helpx。
ホストは2年前にこの土地を買ったというの夫婦。奥さんは小学校の先生。旦那さんは大工だけど午前中はホームセンターでパート、午後は大工仕事という共働き。
オーガニックファームしてるけど、農業で食っていくわけではなく、将来的に自給自足したいという考え。私が行った時は、ファーム自体はまだまだ開発途上。
私の主な毎日の仕事内容
・畑の水やり(朝・夕方1.5時間ずつ)
・ニワトリの世話(卵採取、掃除)
・ヤギ2匹の世話(朝・夕方10分ずつ)
労働時間は合計で4時間くらいでした。
ホストとの交流
旦那さんは6時出勤14時帰宅、奥さんは8時出勤17時頃帰宅だったので、私の仕事中はほぼ一人行動でした。
午後のフリータイムは一人で暇だったので、帰宅した旦那さんの大工仕事の手伝いをボランティアでしていました。
朝食は奥さんと2人で食べ、夕食は3人で、食後にお喋りやカードゲームをしました。土日には買い物やマーケット、ちょっとした観光に連れて行ってもらいました。
他のヘルパー
ヘルパーは私以外にフランス人の男の子がいましたが、私の到着した夜にホストとの大喧嘩して退去命令を受けて出て行きました。
というのも、このファームでは絶対禁煙がルールでしたが、このフランス人は見ていないところで喫煙し、毎晩飲みに行っては酔っ払って他の人を連れ込む、ホストがいくら言っても作業靴を用意しないでいつまでもビーサン生活などなどの問題児だったそう。
彼が追い出されたので、ヘルパーは終始私一人でした。
食事と宿
初日に買い物へ一緒に行き、私が朝食とランチに何を食べたいか聞いてくれました。この時、ヨーグルトとシリアル、サンドイッチを選択。
朝食とランチは買ってもらったものから自分で作り、夕食は奥さんが作ったり、一緒に作ったりしました。
宿はキャンピングバスでした。
大きめのバスなので、クイーンサイズベッドとソファーやテーブル有り。流しはあるけど水は通っていません。トイレとシャワーは別館にあり共同で使います。
ホストは倉庫の2階に住んでおり、フランス人は別のキャラバンに住んでいたので、完全にプライベートは確保されました。
キッチンとリビングはアウトドアなので、夕食後の団欒が終われば、それぞれ部屋に戻るのでホストに会うことはありません。
主な仕事以外に体験したこと
・野菜の苗に藁でマルチング
・馬糞を鷲掴みしながらコンポスト作り
・斧での薪割り
・マッチ1本からの焚き火作り
・建設中の家造りの手伝い
私的に、この家造りの手伝いがものすごく楽しかった!旦那さんが雨水タンクと藁で家を建てており、午後から暇な私はボランティアでお手伝いしていました。
人生初めてセメントを触ったり、建物が出来ていく工程を見ていると、建築に携わっていきたいと思うようになりました。
評価 : 90点
とにかく人生初の経験がたくさん出来て楽しかったし、発展途上のジャングルのようなファームは毎日がワクワクでした。
平日は、ほぼ一人で過ごすことが多かったですが、一人でいることが苦ではないタイプなので、写真を撮り回ったり、ヤギを触ったり退屈はしませんでした。仕事中も誰かに監視されているわけでもなく、マイペースで働けて終始リラックスできました。
午後の大工仕事のお手伝いを『ボランティア』と言っているのは、私のヘルパーとしての仕事が水やり、ヤギ・ニワトリの世話の4時間労働に対しての時間外労働だからです。
私が車を持っていればフリータイムにどこかへ行くことも可能でしたが、車もなく他のヘルパーもいなかったので、午後のフリータイムは興味のある大工仕事の手伝いをしました。
そしたら、旦那さんが私の大好きなビールを1ケース買ってくれました(笑)
ボーナスだったのが、奥さんが現役の小学校の先生だったので、元教師の私を特別に職場へ連れて行ってくれました。オーストラリアの生の教育現場を見れたし、私が教壇に立ち日本の文化を紹介することができました!とても貴重な経験でした。
また、滞在3週目に2日間の休暇をくれたので近場のNoosa headへ1泊2日の一人旅。これまた、いい息抜きが出来て良かったです。
2件目 : ドッグファーム
場所: パースからバスで4時間半
期間: 5月末から5週間
面積: 10ha (東京ドームの2個分)
人数: 4,5人
形態: ドッグブリーダー
1件目とは全く違うタイプのワークエクスチェンジでした。
ホストは年配の夫婦で、labradoodle (ラブラドゥードルというラブラドールとプードルの配合犬)のプロのブリーダーです。奥さんが内仕事(犬や家事)メインで、旦那さんは外仕事(庭や大工仕事)メインです。
ここでの生活が夫婦のドッグブリーダーとしての仕事と直結するので、常に監視されスケジュールのある日課でした。
私の主な毎日の仕事内容
・成犬の世話(餌・水やり、庭の糞掃除、洗う)
・仔犬の世話(体重測定、犬小屋掃除)
・家の掃除(台所、トイレ、床、壁など)
・ティータイム、ランチの準備
労働時間は8時から10時、10:30 から12:30 の合計4時間。(ティータイムは10時からの30分間)
食事と宿
朝食、夕食は奥さんが作り、リクエストなどありえない。すなわち、ベジタリアンお断り。
ランチは毎日サンドイッチで、トマトやキュウリ、レタスなどの野菜とジャムやソース、チーズをヘルパーが切って、ビュッフェスタイルで好きなサンドイッチを作って食べました。
宿はホストとの同じ屋根の下で、ヘルパー用の部屋は2部屋。一部屋には二段ベッドとシングルベッドで3人用(男女共用)、もう一部屋にはクイーンサイズベッド1台があり、カップルもしくは1人用。
私はラッキーなことに、カップルがいなかったので一人でクイーンベッドの部屋を使えて完全なるプライベートを確保できました。犬が毎晩遊びに来ましたが(笑)
ホストとの交流
朝食、ティータイム、夕食は全員揃って一緒に食べる。
夕食後に10分ほど喋ったら、ホストは部屋に戻り出てこない。
仕事中は交流というより、常に監視されており、なにか間違ったことをすると怒られる。
ホスト夫婦は午後もずっと仕事をしており、土日も仕事なので、食事時間以外に話すことはなかった。
他のヘルパー
私の滞在中に入れ替わりはあったものの、常に私以外に3人いました。女子は私以外にいたりいなかったり。
基本的に女子は奥さん側の内仕事、男子は旦那さんと外での力仕事。内仕事にはグループワークがないので、基本的に監視元で個人プレー。
そして、仕事中にしゃべるのは言語道断。なので、食事中と午後に喋る時間がありましたが、ここのホストは"午後にも仕事をする" という選択肢があったので、私は仕事を選択。(午後の仕事については、この後に特筆しています。)
仕事をしない日は、車持ちのヘルパーと遊びに行ったりしました。
私は個室だったので、夕食後にリビングで他のヘルパーと喋っていたらうるさいと怒られたので、それ以降夕食後は各自部屋へ退散。
主な仕事以外に体験したこと
犬のお産に立ち合えた!!!
かなり感激でした。産まれたての仔犬は掌サイズで240gほど。
また、ここのワークエクスチェンジで特筆すべきは" 午後の仕事" について。
helpx の原則では1日4時間労働に対して、食事と宿の提供。しかし、ホストによってはもっと手伝いがほしいことも。そういう時は、時間外労働として賃金が発生します!!!ここのホストの場合は時給15ドルと安めでしたが、1件目でボランティアしてたこと思えばラッキー。私以外のヘルパー1人も午後の仕事をしており、他の2人は一緒に旅をしている仲だったので、自然とこうなった感じ。仕事内容は、ペンキ塗りや倉庫設置の手伝いなど私の大好きな建築仕事でした。
また、夕方に犬の散歩をすると1回につき10ドルもらえます。多いときで一人で6匹連れて行きました。所要時間45分。
評価 : 70点
観光などに連れて行ってもらうなどもってのほかの環境だったので、仕事以外には何もできませんでした。
犬達はとっても可愛くて癒されましたが、ホストの奥さんが鬼のように怖かった。旦那さんはとっても優しくて面白かったので、どのヘルパーも旦那さんのために頑張っていました。
helpx のレビューでは、半数が悪いレビューを付けて奥さんの文句を言っていた理由がよく分かった(笑)
私は反抗的にはならず、大人しく働いていた方なのでカモにはならなかったですが、他のヘルパーは奥さんとめっちゃ喧嘩していました。奥さんは注意ではなくすぐ怒るので、その態度に他の外国人ヘルパーは反抗的でした。
犬との触れ合い以外で特に楽しいことはありませんでしたが、何がここに5週間も居座らせたのかというと、"午後の仕事" の現金収入です。これは去る時に現金一括でもらえますが、私は1200ドル(約10万円)でした。
大きい額ではないですが、特に仲良しのヘルパー仲間がいたわけでもないので、時間とお金の有効活用ができたと思っています。
3件目 : ファームステイなどなど
場所: パースからバス→車で8時間
期間: 7月頭から2ヶ月
面積: 800 ha (東京ドームの160個分)
人数: 1~3人
形態: ファームステイなどなど?!
これまで体験した1件目、2件目とは大違いだらけのワークエクスチェンジでした。
まず、ホストは独身の男性(奥さんとは死別)。ファームを所有しているが、主な仕事は建築業。ファームと建築仕事の場所は450kmほど離れているので、週交代で行ったり来たり。もちろん私たちヘルパーも同行するので、毎週小旅行気分♪
とにかく全てが変則的でした。
私の主な毎日の仕事
変則的なので、決められたルーティーンは一切無し。
労働時間はだいたい午前中だけなので4時間。
毎日8時には仕事を始められるようにセルフで朝食を済ませておくことと言われたが、たいがいお喋りが長引き、9時開始とかになる。
食事と宿
ファームと建築仕事の移動の間に一緒に買い物に行くので、ヘルパーはその時にお菓子とか朝食とか好きなものを買ってもらう。夕食を自分で作ってみんなに振舞いたいならば、材料も買ってもらう。
なので、朝食は基本的に好きなものを自分で作って食べる。
ランチ、夕食はホストがメインシェフ、ヘルパーが野菜を切る係になったり、ヘルパー自らが自国の料理を作ったりと、毎日変則的。
休憩中にクレープを作ったりして、休憩が1時間になることもありました。
しかも、このホストは肉があまり好きではなく、シーフード大好きなので、基本的に毎日シーフード料理🐟🍤
オーストラリアに来て、どのホストも肉の方が安いからと肉しか食べさせてもらえなかってので、超感激でした!!!
部屋は、ファームステイの時はそれぞれに個室、建築仕事の方へ行く時は他のヘルパーとの相部屋でした。相部屋でも衝立はあるので、最低限のプライバシーは守られました。なんせ、当時の他のヘルパーはアジア圏の女子だったので、仲良くなり特に問題はありませんでした。
ホストとの交流
仕事の終わった午後は、毎日どこかへ連れて行ってくれました。ナショナルパークやビーチ、カヤック、ハイキング、ホストの友達の家などなど。お弁当持って、ハイキングにも行きました!
夕食後は、みんなで映画タイム。字幕付きを選んでくれるのでありがたかった。
また、1週間フルタイムで仕事をしたときには1週間のキャンプに連れて行ってもらいました。(キャンプの詳細はまた別で書きますね。)
ちなみに、どれも強制的ではないので疲れているなら部屋にこもってお昼寝してもOKです。
という感じで、『Good morning 』から『Good night』までは、基本的に家族みたいな感じで交流しっぱなし(笑)
他のヘルパー
こんな生活なので、みんな家族みたい(笑)
評価 : 100 点
もしこれが1件目だったら、自由過ぎで戸惑ったかもしれませんが、ワークエクスチェンジの免疫が付いた私には楽し過ぎた!
遊んでばっかりに見えるかもしれませんが、仕事もたくさんしました!
毎日違うことをしたので、ここでまとめて書くのが難しいのでまた別の機会に。
ホストにはヘルパーとしてではなく、一人の人間として扱ってもらえました。
って、彼が今の旦那氏ですから❤️❤️❤️(笑)
以上が、私がオーストラリアで経験したワークエクスチェンジです。
とにかくホストによって、過ごし方が全然違ってきます。
田舎の方やファームステイだと、自分の車が無かったら基本的にはどこにも行けません。
でも、どのホストも最寄りバス停まで迎えに来てくれました。
あと、海外旅行者の命となるwifiはホストによってあったりなかったりするので、その辺も事前に確認することをおススメします。
ちなみに、携帯会社はテルストラじゃないと田舎は通じません!!
などなど、田舎のファームステイをする上での必需品や注意事項も、また別の記事でまとめていきたいと思います。
とにかく、ワークエクスチェンジでは体力的にも精神的にも大変なことはあったけど、間違いなく言えるのは”生きたの英語”が学べます。そして、自分の経験値がグンと上がります。
これはワーホリビザじゃなくてもできることなので、海外で田舎暮らしや農業体験をやってみたい人には、強くおススメします。